自転車の翼
帰りはいつも夜になる。今日なんかもう10時を回っていた。
途中で一番スピードが出る所がある。そこまで来ると、スキーの滑降のクラウチングスタイルみたいにぐっと低い体勢でハンドルにかがみ込む。
山の斜面にポツンとある駅を横目で見上げながら、駅からこぼれてくるライトに照らされた道路を滑り降りる。ペダルを全く漕がなくてもぐんぐんスピードが上がって行く。ちょっと怖い・・・・ブレーキに指をかけて、鹿やイノシシがいつ飛び出して来ても止まれるようにしておく。
実際にそこで鹿を見たことがある。角が立派な大きな鹿だった。
ハンドルに付けている鈴がチャラチャラと軽い音を立てている。
道路に映っている自分の影を見たら、画伯が山道でカラスに襲われたという話を思い出した。
先端が尖ったキンキラのヘルメットをかぶって音も無く道を滑って行く姿は、
「確かに鳥のように見えないこともないな・・・・」と、思った。(K)
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