飯盛峠で鹿を見た。
昨日までの激しい雨も止み、風は未だに強いものの抜けるような青さの爽やかな秋空がもどった。
そんな空を見ながら高山不動(たかやまふどう)に向かった。
長沢(ながさわ)を上流へと走ると、八徳(やっとこ)への分岐点。左折して高山方面に向かう。曲がると急に道が暗くなる。両側に針葉樹が鬱蒼としているからだ。昨日までの雨のせいで山から出ている水が道の上を流れている。ところどころ道幅いっぱいに水が来るので、よけることができない。もろに浅い川の中を走るようになってしまう。前は泥よけで何とかなるが、後ろにはガードがないのでお尻が濡れて冷たい。でも何度かそんな目に会っていたらしまいには慣れて平気になっていた。
電柱に貼ってあった狩猟実施のお知らせ。怖いですね〜。クマも怖いけど鉄砲はもっと怖い〜。
二万五千図で見ると、舗装された林道の途中に左に山道があるようになっている。その入り口を探しながら上って行くが、なかなか見つからない。大窪峠(おおくぼとうげ)入り口、梨本峠(なしもととうげ)入り口、三社峠(みやしろとうげ)入り口、、、と過ぎたあとにあるはずの道がない。見つけられないまま先へと進んでいるうちに高山不動直下へと出てしまった。仕方がないのでそのまま上り続ける。
高山不動から見た雲。
ここから奥の院に向かう。出だしから丸太を埋めて階段状にしてあるので画伯のテクニックでは乗車不能。押して行く。途中で乗れそうな所も滑り易く。何度も停車。担ぎも当然入る。
尾根上の道は所々にベンチなんかもあり、明るくてちょっと楽しい。こんな場所が近くにあればなあ、良い練習コースになるのに。
関八州見晴らし台からの東の眺め。遠くに見えるは新宿の高層ビルということらしい。画伯は目が悪いので見えないが。
ここから飯盛峠(いいもりとうげ、めしもりとうげ?)に向かう。車道であるグリーンラインに沿って徒歩でしか行けない古い道がある。道標に沿って行くと、人一人がやっと通れるような細い急坂や薮の中、大きな段差、緩やかな樹林の中など変化に富んだ道が続いていた。ただし時々車道に出るのが興醒めだ。車道から入る場所がかなり急で自転車を担いで上るとすぐに急下り、そしてまた車道に合流。こうなると意地でも旧道を全てトレースしてやる、という気になってがむしゃらに行く。
やがて旧道もなくなり、後はこの舗装路を峠まで行くだけのようだなと思いながら誰もいない道を走っていると、右の林の中を木の列に見え隠れしながらこちらと並走するように何か大きなものが速い速度で動き始めた。構える間もなく15メートルくらい前で道に出た。正面でその姿が見えた。何と鹿だ。頭の上の角が立派だった。そのまま道を横切って左の林に駆け込んで行く。そして今度はもどるように反対方向に走って森の中に消えた。走るというよりバーッバーッと跳ねとんでいた。両の前脚を揃えて足首のところで後ろに曲げたまま空中を飛んでいた姿が印象的だった。身体全体がくすんだ褐色に見えた。
その間ただ驚いて見ていた画伯だが自転車を止めていたか走らせていたかよく覚えていない。すると後ろから一台の車が近づき助手席の窓が開いた。男の子の顔と運転しているオヤジさんらしい人の顔がこちらを見て何か言いたそうだ。
「今の何ですか?」、、、見ていたらしい。
「シカですよ。鹿」と答えると、「すごいですねえ」。確かに凄い迫力だった。野性の生命力を感じた。
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コメント
写真を見ているだけでもすっきりします、私は今日明日ちょっと厳しい仕事です、母ちゃんと娘は一泊で遊びにいってしまいました
仕事の日に天気が良いと
なんか、かなしーなー(ちょっと寂しいし)
投稿: 亀 | 2006年10月 8日 (日) 01:13
今日の空は美しかったですよ〜!
確かにあんまり天気が良いと落ち着きませんよね。ボクも雨の日の方が仕事はし易いです。それと深夜。周囲が寝静まってから一仕事です。(どんなシゴトやら)
投稿: ガハク | 2006年10月 8日 (日) 01:31