最初の木橋に遭遇。
丸太を並べて渡れるようにしてある。ここは沢が深いのでこのようになったのだろう。
これまでも道は何度も沢を横切っていた。浅いところでは飛び石伝いに足を置きながら、自転車は沢の中を押すというような恰好で渡って来た。
さて丸木橋。自転車を一番端の丸太の内側を通らせ、自分は反対側の端を行く。「橋の端をねぇ、、、♪」などと気楽に渡り始めたが途中で、「木が濡れている時は滑り易いぞ、」と急に警戒感が、その途端左足がツルっ!ボッチャン。両足が沢の中に膝まで浸かってしまった。自転車は橋の上に横倒し。ハッとしたが、川底が平で足をひねることなくラッキーだった。
岸に上がり直し、水でぶかぶかしている靴でもう一度慎重に橋を渡る。
「こんな時は靴下も速乾性のものであれば良いなあ、、、」
その後4、5本の同じような丸木橋があり、すっかりビビりまくり。人には見せられない姿で通り抜ける。
傾斜は上り勾配、まだその方が良いだろう、ここを下りながら渡るのは徒歩でも怖いだろうと思う。
←谷の深いときはこんなアルミの橋がかかっている。
風情はまったくなしだが、とりあえず手摺もついているのでこれは安心。
浮き石の多い道で走り難い。⇒⇒
さらに岩や木の根っこが出ていると、乗車していられなくなる。担ぎも多くなって来た。
前回はボトルケージをはずしていた。自転車を担ぐのに邪魔だったからだ。しかし水を飲むのにザックの中からいちいちボトルを出さねばならず、ひどく面倒だった。それで今回はケージを一段上につけてみた。500mlのボトルの出し入れには支障がないが、担ぐとやっぱり少し体に当たる。
←いったん新道である舗装路に合流。

新道をしばらく正丸峠方面に登ったところに旧道の入り口があった⇒
←最後の登り。
この辺になると林も明るく、峠が近い雰囲気になって来る。しかし疲れでちょっとのギャップでも踏ん張りがきかない。すぐ足をついてしまう。汗びっしょりだ。でも最後くらいしっかり乗ろう、とがんばる。

峠に到着⇒
秩父側から涼しい風がどおっと吹いて来た。今までほとんど風がなかったのにその時まで気がつかなかった。
前が立花(たちばな)へと下る道、右に虚空蔵(こくぞう)峠、刈場坂(かばさか)峠、左に正丸峠への稜線通しの山道がある。どちらも1,8キロと表示してあった。誰もいない静かな峠だ。視界はほとんどなし。峠を示す立て札と、ここまで来たという達成感がなければ、何の変哲も無い場所にしか見えないだろう。
持参のおにぎりを食べながら周囲を少し歩いてみる。稜線ぞいの山道は自転車では苦しそうだ。最初から木の階段になっている。
ここまででボトルの水はほとんど空になった。中身は前回紹介した「奇跡の水」。
ザックから水の入ったペットボトルを出して飲む。残りをボトルに入れる。これはただの水道水だ。体にかけて冷やしたり、手やケガをした時に傷口を洗ったりできるので飲み水とは別に持つことにしている。
来た道を新道の合流点までもどって舗装路を一気に下る。
←ほどなく正丸トンネル横に出た。
オートバイで通ったことがあるが、ひたすら真っすぐの穴蔵という感じで恐ろしい場所だった。あまり通りたくない。
***
R299を帰りながら、画伯は思った、
「今日のルートもけっきょく“ひとに勧められるコース”ではなかったなぁ、、、。いったいどこにそんなルートがあるんだろう?、、、そうだ。もうこうなったら考え方を変えて“ひとに勧められないコースガイド”でも作ってみるか。」
てなわけで、今回のレポートからカテゴリーを、
「お勧めできないMTBツーリング」に決定。(#L";)
「旧正丸峠への道(前編)」を読む。
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